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フェザークラフトの納品の為琵琶湖グランストリームの大瀬志郎氏が伊豆へやってきた。 今回の納品はフェザークラフトK2エクスペディションとセーリングキット K2はご存知の通り二人乗りの大型フォールデングカヤックで 世界中の遠征に使用され続けているカヤック。 しかもこの船(K2以外にもセイリングキットは装着が可能)にセイルを取り付けることで パドルだけでなく風の力を利用しカヤックを進めて行く事が出来る。 10年以上前からフェザークラフトのセイリングシステムの考案はされていたようですが ここ数年で実用化され実際に大瀬氏はセイリングを使用し南西諸島への ツーリングへ出かけている。 しかし僕は正直なところカヤックにセイルを立てる意味がよくわからなかった。 パドルで進んでいく事が僕の中でカヤックでありカヤックたる所以であると思う。 もちろんツーリング中追い風を受けることでカヤックのスピードが大きく変わり 風の影響を全く利用していないわけではないが、それはパドル+αであって 風をメインで進んでいくならそのために進化していったディンギーやヨット 今流行のサバニを使用したほうが、よりスムーズに移動ができ 目的を達成できるのではないかと思う。 そしてなによりポンツーン(カヤックの安定の為側面に付く浮力体)が 僕のカヤックに求めるスタイリッシュさを邪魔してしまい受け入れることが出来なかった。 とにかくフェザークラフトのこのセイリングシステムを使ってどこかへ行きたいという 発想は僕には全く浮かばず、セイルがとっても不便に思え 風の恩恵を受けるために自由が奪われる気がした。 しかし、物事は何でもやってみないとわからない。 今までのイメージや人の話での勝手な僕の想像と実際は大きく違うことが多いい。 やらずに(出来ずに)評価を下すことは避けなければならない。 で、まぁ乗ってみたい気持ち(ちょっと矛盾してるけど)はあったので 僕も乗せてもらう事になった。 当日はクリスマス寒波からの年末冬将軍をを迎える為の本気モードの冬型 外浦海岸は強烈なオフショアが吹き抜け乾燥した海の向こうには 伊豆大島がよく見えた。 カヤックなら試乗するのもためらうような烈風が吹きぬけ、風が空気の塊となって 海面を走り抜けていく。僕はとりあえずバウのコックピットに乗り込み 大瀬氏がスターンに乗りセイルとラダーを操る。 セイルが風を受けた途端何かに押されるようにカヤックが前に押し出された パドリングにはないスピードでカヤックは走り出す。 順風を受け沖へ向かい左へ向きを変え横からの風を受けながら進んでいく 僕はただバウに座りエーク(サバニ用のシングルパドル)を握り締めている 突風にあおられカヤックが傾くがポンツーンが支えとなり傾きながら走り続けた。 湾の端まで走ると反転し今度は風上側へ上りあがる、角度をきりながら 斜めに上りつつ岸まで戻ってきた。 乗っていたのは10分も無くただ座っているだけで操作も何もせず ただ強風にビビッていたのだが、風を利用することに少し考えさせられた体験だった。 やっぱり乗ってみると何でも楽しいもので今度はもう少し適度な風の中 乗ってみたいと強く感じた。そしてカヤックにセイルをつけたのではなく カヤックセイリングというひとつの道具なんだと思った。 やっぱり海を旅するならカヤックが僕のサイズには一番あっていると思う ただ、もしかするともうひとつの海の移動手段としてカヤックセイリングも ありかもしれない。 ジョージダイソンもパドルやらセイルやらタグボートやら いろいろ使ってるもんなー
by the-surface
| 2010-12-28 15:45
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